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[2018/11/16] “闘ふ神主”櫻木崇浩インタビュー(2018年12月8日興行出場)

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第10試合 トリプルメインイベント3 スペシャルワンマッチ 57.5kg契約 3分5R
宮元 啓介(橋本道場/元WPMF世界スーパーバンタム級王者)
“闘ふ神主”櫻木 崇浩(武勇会/INNOVATIONフェザー級1位・前王者)

“闘ふ神主”櫻木崇浩インタビュー
 
取材・文:JAPAN KICKBOXING INNOVATION広報部

——前試合、2018年9月2日の国崇(※1)戦は、結果残念(5R判定負け)ながら凄まじい試合となりました。

自分的に過去最高のベストバウトです!

——どういったところが?

ディフェンス偏重型になりがちな僕が5ラウンドずっと攻め続けることができました。敗戦ではありますが、このところずっと取り組んで改造中の新スタイルの完成形に近づけた手応えがありまして。

——国内有数の防御力を持つ櫻木選手の良さは、まさにディフェンスにあるとも言えますが、それでも改造が必要?

はい、そこは絶対。これまでのスタイルだと「負けない」けど「勝てない」というジレンマから逃れられません。勝っても負けても写真判定。そこから脱却しなくてはならないなと。

——国崇選手は、日本キックボクシング界をけん引し続けてきたレジェンドファイターですが、そんな偉大な相手との試合で開眼できた?

結果、肘で斬られてしまったのですから、とても完成形とはいえませんが、宮元戦でそれがパーフェクトに発揮できるよう頑張ります!

——宮元啓介選手は、2014年夏、国崇選手にスプリットデシジョン(判定2-1)で敗れていますが、今や国崇選手を凌ぐ日本軽量級の第一人者です。

はい! 4連敗中の自分ながらまさかのオファーで、お話をいただいた瞬間に「やります!」と即答しました。

——迷わず即答ですか?

会長たちからは「これで負けたら5連敗だけど大丈夫か?」と心配されて1時間ほどは話し合いましたが、それでも「やっぱりやらせてください!」と。

——はやり大物喰いを狙って?

選手である限り勝敗は最も大切です。それにしても一応、チャンピオンベルトを巻くことができた自分の今の目標は「一流になること」です。その為には、一流に勝たなくてはなりません。そこでこのオファーは天啓でしかありません。

——勝算は?

当然、誰が見ても自分が不利に違いないでしょう。けど、不思議とイケない感じがないんです。「勝ってもおかしくはないぞ」って気がします。

——予感のようなもの?

いや、確信があります。

——宮元戦勝利の?

ではなく、自分史上「今が最高で最強」の自信です。

——失礼ながら連敗中でも?

もちろん、まだ力不足だから負けましたが、その中から着実に積み上げて成長している実感を得ています。だからこそ、闘い続けなければならないし、そうでなければ一流にもなれません。

——32歳の前王者。もう若くはありませんが、まだまだと?

昨年8月に長女も生まれましたし、おかげさまで神主業も安定しています。衰えを感じれば、または家族の反対あれば、グローブを壁に吊るすことも考えなければですけれど、妻は「満足するまでやったらいい」と応援してくれていますし、辞める理由がないんです(笑)。

——そんな櫻木選手から分析して、宮元選手、いかがでしょう?

実は、同タイプなのではないかと。

——それは意外です。

空手出身で蹴りを中心に左ミドルキックやローキック、三日月蹴りなどでダメージを蓄積させて後半勝負。ポイントを取るべきところでしっかり取る。ディフェンス力も高く、突破されても頑丈なところも。以前、橋本会長(宮元の師である橋本ジム会長、橋本敏彦)から「同じだよ」って言われたこともあります。

——階級が上だけに体格では勝りますが、同タイプで実績が上なのが向こうとなると不利な気も。

そこははやり体格差を含めたフィジカルの優位と作戦ですね。苦手というか穴を突く。数年前まで弱点を言われていた首相撲も、今やダウサコンのような強豪相手でも負けなくなっていますし、その穴が小さく少ないのは承知の上で。

——相当ハードな挑戦になりそうです。

だからこそ、やりがいもあります。宮元選手が自分の目指すスタイルの完成形に近いなら、その相手に勝つことで「一流になる」という大目標が確実に達成できるとも思いますし。攻防のテクニカルで繊細な部分に注目していただければなと。そんな5回戦ならではの試合をします!

——現役神主(※2)というあまりにも特異なキャラクターに目が行きがちですが、反面、職人的なプロフェッショナルファイターであることも櫻木選手の魅力です。神主方面は、このところいががでしょう?

国崇戦は、顔面を斬り裂かれまくったので流石にヤバかったですね。眉間の傷は、烏帽子でなんとか隠れましたが、頬だけは色々誤魔化しても隠しきれなくって(苦笑)。うちの神社に来ていただいて祈祷する分には、(試合後、傷だらけの神主が)ちょっとした名物になっているので「またか」と笑って済ませていただいているのですが、初めて行く地鎮祭などではギョッとされたりします。

——しかしながら家族や周辺のバックアップもいただいて、充実されている様子は伝わってきます。

はい! 会長やトレーナー、ジムの皆も含めて、お力をいただいております。繰り返しになりますが、そんな皆のお陰でINNOVATONのチャンピオンにはなれました。しかし、日本中に数多いる王者群の1名でしかないことも自覚していますし、まだ二流の域だなと。一流になる。その為に一流の宮元選手に勝って、天上の世界に入門します! 

※1 国崇 岡山県の拳之会所属、ニュージャパンキックボクシング連盟不動のエース。ISKA世界ムエタイフェザー級王者、WKAムエタイ世界フェザー級王者をはじめ無数のタイトルを獲得し、バンタム級からフェザー級の軽量級において10年以上も日本の頂点に在り続ける国崇は、今もなお闘い続けるレジェンドである。強烈な左ボディーブローと飛びヒザ蹴りを必殺技とする。

※2 現役神主 櫻木は、香川県高松市の廣田八幡神社に生まれ育ち、國學院大学神道文化学部神道文化学科を卒業し、明階(めいかい/神主の高階位)を得て、実家で宮司(ぐうじ/神社の長)の父の下、禰宜(ねぎ/宮司をサポートする役割)を務める正真正銘の神主である。
 
“闘ふ神主”櫻木崇浩のプロフィール
 
リングネーム:“闘ふ神主” 櫻木 崇浩
フリガナ:“タタカウカンヌシ” サクラギ タカヒロ
所属:武勇会/JAPAN KICKBOXING INNOVATION
生年月日:1986年5月24日(32歳)
出身地:香川県高松市
身長:164cm
戦型:オーソドックス
デビュー年月日:2010年12月19日
戦績:26戦12勝(1KO)11敗3分
ステータス:元INNOVATIONフェザー級王者、INNOVATONフェザー級1位、WBCムエタイ日本フェザー級3位
ブログ:https://ameblo.jp/takahiro0524/
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興行情報はコチラ:https://kick-innovation.com/event_detail.php?id=101