HOME > PICKUP > 岩浪悠弥インタビュー(2022年7月10日「Z RACING PARTS presents RESISTANCE-7」)

2022/07/04(月)岩浪悠弥インタビュー(2022年7月10日「Z RACING PARTS presents RESISTANCE-7」)

このエントリーをはてなブックマークに追加
2022年7月10日「Z RACING PARTS presents RESISTANCE-7」のメインイベントに出場する岩浪悠弥の特集インタビューを公開させていただきます。

第13試合 ダブルメインイベント2 INNOVATIONスーパーバンタム級(55.34kg)タイトルマッチ 3分5回戦
岩浪 悠弥(王者/イワナミ・ユウヤ/橋本道場/INNOVATIONスーパーバンタム級王者、ルンピニースタジアムジャパン認定バンタム級王者、MuayThaiOpenバンタム級王者、元INNOVATIONフライ級王者、元INNOVATIONバンタム級王者、元WBCムエタイ日本フライ級王者)
元山 祐希(挑戦者/モトヤマ・ユウキ/武勇会/INNOVATIONスーパーバンタム級3位、ICO認定インターコンチネンタルフェザー級王者)

——2020年10月29日の石井一成戦(2ラウンドTKO負け)以来、約1年9か月ぶりの復帰戦、そこでいきなりタイトル防衛戦というハードなマッチメイクとなりました。

お待たせしました! INNOVATIONタイトルは、これだけ長く欠場してしまったことで師範(橋本道場、橋本敏彦会長)からも「いったん返上して出直すのもひとつのやり方だよ」とは言われましたが、特に思い入れの強いベルトだったので、連盟(JAPAN KICKBOXING INNOVATION本部のこと)が許していただける限り持っていたいし、だからこそ復帰戦が防衛戦なのは当然だと思っています。このベルトは手放しません!

——改めて長期欠場の理由とその間どう過ごされていたのか教えてください。

長年患っていた故障の治療に専念しつつ、WINGS(橋本道場所沢支部に当たるキックボクシングジム)でフィットネスキック(※1)を主催したり、自分の練習のみならず指導にも力を入れていました。

——まだ24歳とはいえ30戦以上を経験し6冠王者でもある岩浪選手は、キックボクサーとして円熟期を迎えたベテランの様にも窺えますが、この欠場期間中に新たな成長など手応えはありますか?

これまで多くのチャンスをいただき試合を重ねて複数のベルトを巻かせていただきましたが、向上心は止むことはありません。むしろ、試合に向けての練習に追われることなくじっくりと自分と向かい合う時間ができて良かった面が沢山です。復帰戦に対する新鮮なテンションの高さも実感があるし、休んでいる間に安本晴翔や花岡竜たち同僚の躍進も刺激になっています。

——技術や体力面は?

橋本道場の練習についていけば体力は上がることはあっても落ちることは絶対にありません(笑)。技術に関しては、師範から教わっている中で今でも「そんな技があるんだ」と気づきや驚きがあって、まだまだ強くなれる実感を得る毎日です。ここにいれば絶対に成長し続けられる自信があります。久しぶりのリングでもより一層強くなった自分をお見せできると思うのでご期待ください!

——長期欠場以前は、連勝街道を突き進み“日本軽量級最強説”まで囁かれる存在となり、判定決着ばかりだったところが突如としてKOファイター覚醒もし、強いチャンピオンとして存在感を強めながら、悪夢の二連敗を喫してしまいました。即ち2021年1月17日、優勝候補筆頭として参戦した岡山ZAIMAX MUAYTHAI 55kg賞金トーナメントでまさかの初戦敗退(壱・センチャイジム戦、判定負け)、そして、前述の石井一成戦です。

正直、引退もありかと悩みました。怪我を押してバッドコンディションの中でKO負けしようが、それは言い訳になりません。けど、けれど、どうしても許せなかったんです。

——何を?

こんな状態でグローブを壁に吊るすなんて。僕は小さな頃から泣きべその弱虫で、そこを強くしようと父親からの勧めで橋本道場に入門しました(※2)。今、ここまで活躍させていただいて心身が強くなった自信はもちろんありますが、「まだ強くなれる」確信がありながら辞めることはやはりできません。師範や両親への恩返しは、まだこれからだと強く願っています。

——なるほど熱く強い想いです。その気持ちを乗せてのタイトル防衛戦はメインイベントに相応しいものとなりそうです。そこで、チャレンジャー、元山祐希選手についての印象は?

今春の岡山興行(2022年3月13日)で強敵相手(元山が昨年引き分けているMASAKING)に次期挑戦者決定戦で完勝してのパーフェクトな挑戦者ですから申し分ありません。テクニックに長けているわけではありませんが気持ちが強くて常に好ファイト、あの根性は要注意ですし、研究するタイプの僕は、VTRで色々と分析しています。

——流石は絶対王者と呼ばれる岩浪選手、抜かりありませんね。

それに元山選手は、間違いなくスポーツマンシップのある好漢でしょう。しかし、彼に対してはちょっとした不快感があります。

——不快感?

次期挑戦者決定戦前のインタビューで“橋本道場キラー(※3)”って言っていますよね。あれだけは許せません。自分のことだったら何と言われても構いません。けど、「舐めんじゃねえぞ!」って。

——常時クールな岩浪選手に珍しい語気の強さです。

僕の誇り、橋本道場の看板にアヤをつけることだけは我慢なりません。

——そんな今までにない岩浪選手の感情が入ることで激しい試合となりそうです。

はい、見ていてください!

——また、この防衛戦をクリアーしたとして、その後の試合プランに希望はございませんか? 先日(2022年6月24日)、花岡選手がRISE初参戦で見事勝利し、業界を騒然とさせた那須川天心×武尊のTHE MATCH(2022年6月19日)のリング上では、今月末(2022年7月29日)のRISEに安本選手が電撃参戦することが発表されました。そんな急展開が橋本道場に取り巻く中、どんな心持ちでしょう?

師範についていくだけです。橋本道場にいて師範の薫陶通りに動いて勝てば、何をどうしたって絶対に輝けます。それがTHE MATCHのような夢の舞台でも勢いのあるRISEでもどこでも、肘打ちや首相撲のあるなしなどルールも何だって構いません。この不沈艦に乗って結果を出せば自ずとベストの道が拓けることを僕は知っていますから。

——凄まじいまでの師弟の絆、道場愛、プライドです。

そうやって信じて練り上げた強い姿を久々にリングでお見せできることが嬉しいです!

※1 フィットネスキック

※2 橋本道場に入門しました <岩浪が過去インタビューで語ったきっかけ>小学校入学前に生まれた八王子から青梅に引っ越して入学式に友達が一人もいない状態だったんでメソメソ泣いていたんですね。それを見た父親が気持ちを強くしようと橋本道場に入門させてくれました。

※3 橋本道場キラー <岩浪チャンプの印象を訊かれての元山談>橋本道場の主力選手であること。INNOVATIONの最強軍団のみならずキックボクシング界の一大ブランドじゃないですか。しかも我が武勇会の師匠、河野雄大さん(元MA日本ライト級王者)は(橋本道場所属の)山本佑機選手に勝ってチャンピオンとなり、大先輩の梶田義人さん(元MA日本ライト級王者)は(同じく橋本道場の)田中秀和選手に、狂平さん(元MAスーパーフェザー級王者)は町田光選手に勝利してベルトを巻いています。そんな武勇会“橋本道場キラー”の伝統を継ぎたいし、それはどんなベルトよりも大きくて大切な栄誉ですから。

岩浪悠弥のプロフィール

 リングネーム:岩浪 悠弥
フリガナ:イワナミ・ユウヤ
所属:橋本道場/Japan Kickboxing Innovation
生年月日:1998年1月6日(24歳)
出身地;東京都青梅市
身長:170cm
戦型:オーソドックス
プロデビュー:2013年10月14日
戦績:31戦19勝(3KO)10敗2分
ステータス:INNOVATIONスーパーバンタム級王者、元INNOVATIONフライ級及びバンタム級王者、元WBCムエタイ日本フライ級王者、ルンピニースタジアムジャパン認定バンタム級王者、MuayThaiOpenバンタム級王者
所属ジム公式サイト:https://www.hashimoto-dojo.com/